「Claude Codeに入力したコードが学習に使われるのでは」という不安は、業務で使い始めるときに必ず出てきます。

結論から言うと、学習に使われるかどうかは契約プランで決まり、それとは別に、運用のためのデータ送信(テレメトリやエラーレポート)は設定で止められます。この記事では、確認すべき設定を一つずつ整理します。

前提となるセキュリティの全体像はClaude Codeのセキュリティ 企業が導入前に確認することにまとめています。


学習に使われるかは契約プランで決まる

まず、入力したコードやプロンプトがモデルの学習に使われるかどうかは、契約しているプランによって変わります。

  • 商用ユーザー(Team・Enterprise・API・Amazon Bedrock・Google Cloud 経由) — 商用条件のもとで、Claude Code に送信されたコードやプロンプトを生成モデルの学習に使いません。これが既定の扱いです
  • コンシューマーユーザー(Free・Pro・Max) — モデル改善のためのデータ利用を許可するかどうかを、利用者が選べます。この設定がオンのとき、Claude Code の利用分を含めて学習の対象になります

業務で使う場合は、Team・Enterprise・API のいずれかを契約するのが基本です。個人向けプランを使わざるを得ない場合は、次章の設定を組織のルールとして統一します。

なお、商用ユーザーであっても、Development Partner Program のようにデータ提供へ明示的にオプトインした場合は学習に使われることがあります。これは組織管理者が明示的に参加を選んだ場合のみ有効になり、Amazon Bedrock・Google Cloud 経由では利用できません。


コンシューマープランで学習をオフにする

Free・Pro・Max を使う場合は、プライバシー設定で学習利用をオフにします。設定は claude.ai の設定画面(データプライバシー管理)からいつでも変更できます。

保持期間も設定で変わります。

  • モデル改善のためのデータ利用を許可するユーザー: 5年間の保持
  • モデル改善のためのデータ利用を許可しないユーザー: 30日間の保持

商用ユーザー(Team・Enterprise・API)の標準の保持期間は30日間です。


学習以外のデータ送信を止める

学習とは別に、Claude Code は運用のための通信を行います。これらは環境変数で個別に、またはまとめて止められます。設定は settings.json にチェックインでき、チームで共有できます。

送信内容 内容 止める設定
メトリクス レイテンシ・信頼性・利用パターン。コード・プロンプト・ファイルパスは含まれない DISABLE_TELEMETRY=1
エラーレポート エラーメッセージとスタックトレース。既知のシークレット・ファイルパス・メールアドレス等は送信前に除去される DISABLE_ERROR_REPORTING=1
/feedback 実行時にコードを含む会話履歴のコピーを送信。送信前に含める範囲を選べる DISABLE_FEEDBACK_COMMAND=1
すべての非必須トラフィック 上記をまとめて無効化 CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC

エラーレポートは、Pro または Max でサインインし、Claude API に直接接続し、組織がゼロデータ保持や HIPAA 契約を持たない場合にのみオンになります。Team・Enterprise や Amazon Bedrock・Google Cloud 経由では、テレメトリ類は既定でオフです。


セッション品質調査の扱い

Claude Code では「How is Claude doing this session?」という評価プロンプトが表示されることがあります。この調査に応答しても、記録されるのは数値評価のみで、会話の内容は収集されません。

数値評価の後に「セッションのトランスクリプトを確認してよいか」という別の確認が出る場合がありますが、Yes を明示的に選ばない限り何もアップロードされません

調査自体を止めるには CLAUDE_CODE_DISABLE_FEEDBACK_SURVEY=1 を設定します。DISABLE_TELEMETRYCLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC を設定している場合も、あわせて無効になります。ゼロデータ保持を設定している組織では、この確認は表示されません。


ローカルに残るデータ

送信とは別に、Claude Code はセッションの再開のために、~/.claude/projects/ の下にセッションのログを平文で30日間ローカル保存します。保持日数は cleanupPeriodDays で調整できます。

共有端末や退職時の端末回収では、このディレクトリの扱いも運用に含めておきます。


組織で統一する

上記の設定を個人任せにせず、組織の標準として適用するには、管理者向けの管理設定(managed settings)を使います。環境変数を settings.json にチェックインしてバージョン管理で共有し、セッション中の設定変更を監査・ブロックする仕組みも用意されています。

具体的な権限設定と機密コードを扱う前提はClaude Codeで機密情報・社内コードを扱うときの前提、組織での内製化の進め方はAI内製化の進め方 「使う」から「作る」へを参照してください。


よくある質問

Q. Team プランなら何も設定しなくても学習に使われませんか

A. 学習には使われません。ただし Development Partner Program に組織として参加している場合は例外です。参加していなければ、追加の設定なしで学習対象外です。

Q. 環境変数はどこに設定すればよいですか

A. settings.json に記載してバージョン管理で共有するのが実務的です。個々の端末の環境変数に散らすと、設定漏れの端末が出ます。

Q. CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC を設定すれば学習も止まりますか

A. この設定はテレメトリ・エラーレポート・フィードバック・品質調査を止めるものです。学習利用の可否はプランとプライバシー設定で決まるため、別に確認してください。

Q. ゼロデータ保持(ZDR)とは何ですか

A. 入力データをサーバー側に保持しない運用です。商用の API キーを使う場合や、Claude for Enterprise で組織ごとに有効化した場合に適用されます。詳しくはOpenAIのゼロデータ保持(ZDR)とは 企業導入ガイドで近い考え方を扱っています。


まとめ

Claude Code に「学習させない・データを送らない」ために確認する設定は次のとおりです。

  • 学習利用の可否はプランで決まる。業務は Team・Enterprise・API を契約する
  • 個人向けプランを使う場合は、プライバシー設定で学習利用をオフにし、組織で統一する
  • テレメトリ・エラーレポート・フィードバックは環境変数で止め、settings.json で共有する
  • セッション品質調査は Yes を選ばない限り内容が送られない。止めるなら専用の環境変数
  • ~/.claude/projects/ にローカルで残るログの扱いも運用に含める

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参考文献

(設定名・保持期間・既定の挙動は改定されることがあります。運用ルールを決める前に、各URLの最新版を確認してください。URLが変わっている場合はこちらで差し替えます。)